企業の業績が急拡大している。
上場企業の今年度上期(4〜9月)決算では軒並み最高益を更新する企業が続出し、その多くは2018年3月期決算では過去最高水準の収益を達成する見込みだ。
一方、好業績を背景に企業の採用意欲も旺盛だ。
9月の有効求人倍率は1.52倍と1974年以来の高水準で推移し、正社員も1.02倍に達している。求人数の拡大は働く人の選択肢が増えることで離職・転職を促進する。総務省の調査(労働力調査)では2016年の転職者数は前年より8万人増えて306万人。09年の320万人以来の高い水準にある。
人手不足も深刻だ。9月発表の日銀短観では大企業はリーマンショック前の人手不足のピークを越え、中小企業はバブル期の1992年以来の水準に達している。
大手企業が最高益を更新し、人手不足がこれだけ高まっていれば、当然、誰もが給与も上がるだろうと考える。ところが給与の上がる気配はないし、来年も上がる見込みは薄い。これは一体どういうことなのか。
▼上場企業の純利益は前期比21%増の20兆9005億円だが
厚生労働省の調査(賃金構造基本統計調査)では一般労働者の賃金はアベノミクスが始まった2014年は前年比1.3%増の29万9600円、15年は1.5%増の30万4000円と微増傾向であった。しかし、16年は30万4000円と前年と同じ賃金にとどまった。
一方、国税庁調査の2016年における給与所得者の平均給与(年収)は約422万円と前年比0.3%増。15年の1.3%増を下回っている。うち正規労働者は前年比0.4%増の約487万円。非正規労働者は0.9%増の伸び率は大きいが、正規の半分以下の約172万円にすぎない。
17年3月期決算では上場企業の純利益が前の期に比べて21%増の20兆9005億円に達した。だが、2017年春闘の賃上げ平均額は定期昇給込みの5712円。賃上げ率は前年よりも低い1.98%と低迷している。
「労働者に支払った報酬」の割合は2000年以降で最低
企業は利益を上げているのに、給与が上がらない。その事実は「労働分配率」の低下からも確認できる。
労働分配率とは企業が稼いだお金から「労働者に支払った報酬」の割合であるが、「国民経済計算」「法人企業統計」をもとに厚生労働省労働政策担当参次官室が作成した資料(2016年労働経済の年間分析)によれば、アベノミクスによる景気回復期においてもなお下がり続け、2015年はついに62%と2000年以降で最低になっている。
▼企業の儲けは、まず株主に分配され、残りは……
では、企業の儲けはどこに消えているのか。
ひとつは企業利益の蓄積である「内部留保」、もうひとつは株主配当などの「株主等への分配」である。
内部留保は毎年積み上がり、2016年度は406兆2348億円と過去最高を更新した。一方、株主等分配率は2004年以降上昇し続けている。2016年の株主への配当金の総額は20兆円を超え、純利益に占める割合は40%を超えている。つまり、給与を抑えて内部留保と株主への分配に回しているという構図である。
http://president.jp/articles/-/23598
昔はやる気あんのかって思うほど株主に対して無関心だったのに
今は結構、株主に対して気を使ってる会社も増えてきた
それで内部留保は君の物だ
開発費には突っ込めよ
割と早く金を稼ぐ種はなくなるよ
人手不足にならない限り賃金上げるわけない
逆に言えば、庶民の所得を増やしたければ人手不足にすればいいんだよ
移民なんぞ以ての外
転職しない、ストしない。上がるわけないだろ。
それは否定はしないが、賃金ケチって労働意欲が下がり利益が下がるかどうかは
株主さんの決定にかかっているんですよ
日本企業の資金調達の半分は内部留保からだから。
コンクリや床材削って換金するんかいな
それ、「内部留保のほとんどが建物」ではなく、
「固定資産のほとんどが建物」だろ?内部留保には
内訳なんてないのだから。
現金とかの流動資産がないってことじゃない?
与えられた仕事こなすだけでポンポン給料上がる時代はとっくの昔に終わってる
目標値以上の売り上げ出したりコストカットしたり上が目に見えてわかる成果出してる人は給料上がるさ
ただしブラック会社除く
稼いだ金は全て投資に回るから。それどころか増資で資金調達する。アダムスミスが正しいとすると、そういった利益の出る産業には、こぞって参入が起き、利益は適正化される。しかし実際はそうならない。既得利益者による規制により参入が阻害され独占が起こる。
人口当たりの事業所数がぶっちぎりの世界一とか、異常にも程がある。