
「取引所が突然つぶれたら、預けているビットコインは戻ってくるの?」

「国内の登録業者には“お客さんの資産を分けて管理する”ルールがあります。ただし、安心しきるのは禁物です。」
結論から言うと、金融庁に登録された国内の暗号資産交換業者には、利用者の資産を自社の財産と分けて管理(分別管理)する義務があります。ただし、破綻時に資産がどのように、いつ戻るかは状況によって異なり、必ず全額が戻るとは言い切れません。暗号資産は株式以上にハイリスクな資産です。
この記事では、分別管理の基本と初心者が知っておきたい3つのリスク、確認の3ステップを解説します。なお、本記事は執筆時点(2026年10月)の一般的な知識にもとづく解説で、特定の暗号資産や事業者の利用を推奨するものではありません。
分別管理とは?利用者の資産を「会社の財産と分けて」管理する仕組み
国内の暗号資産交換業者は、法令にもとづき、利用者から預かった日本円や暗号資産を、自社の財産とは分けて管理することが求められています。
📰 出典:金融庁(暗号資産関連)
たとえば、利用者の暗号資産を、インターネットから切り離して管理する方法(コールドウォレットなど)を使うといった、ハッキング対策を含む管理体制が求められています。具体的な基準は法令やガイドラインで定められており、変更されることもあるため、最新の内容は金融庁の公式情報で確認してください。
仮の数字で考えてみる(実在の事業者ではありません)
| Aさん | Bさん | |
|---|---|---|
| 取引所に預けている資産 | 50万円相当 | 500万円相当 |
| 破綻・停止が起きたとき | 返還手続きの完了まで出金できない期間が生じうる | 同じく、返還の時期や範囲が状況によって異なる |
この表は考え方を示す仮の例です。実際の返還の範囲や時期は、破綻の状況や手続きによって変わります。
初心者が知っておきたい3つのリスク
1. 返還までに時間がかかり、その間は売買や出金ができないことがある
分別管理があっても、破綻や業務停止の際は、返還の手続きに時間がかかることがあります。その間、価格が大きく動いても売買できない可能性があります。暗号資産は価格変動が大きいため、この間の値動きのリスクも見逃せません。
2. 証券会社のような補償の仕組みと同じとは限らない
株式などを扱う証券会社には投資者保護基金という仕組みがありますが、暗号資産でも同じように補償されるとは限りません。「国内業者だから絶対に安全」と考えず、補償の有無や内容は各社の公式情報で確認しましょう。
3. ハッキング・不正アクセスや詐欺のリスクはゼロではない
登録業者でも、ハッキングや不正アクセスの被害が起きる可能性はゼロではありません。また、登録業者を名乗る偽サイトやSNSの勧誘など、詐欺にも注意が必要です。無登録の海外業者への誘導には特に注意してください。
確認したい3ステップ
- 金融庁・財務局に登録された暗号資産交換業者かを、金融庁の登録業者一覧で確認する
- 二段階認証を設定し、パスワードを使い回さない
- 預ける金額を、失っても生活に困らない余剰資金の範囲にとどめる
やりがちなNG行動
- 「分別管理されているから大丈夫」と、全資産を一つの取引所に預けっぱなしにする
- 無登録業者や、SNSで知り合った相手に勧められるまま口座を作る
- 取引所の残高や出金の状況を、長期間まったく確認しない
税金についての注意
暗号資産の利益は、原則として雑所得として課税され、確定申告が必要になる場合があります。具体的な取り扱いは、税務署や税理士にご確認ください。
まとめ
国内の登録業者には分別管理の義務がありますが、破綻時に必ず全額がすぐ戻るとは限りません。登録業者の確認、二段階認証、余剰資金の範囲での取引を徹底し、詐欺やハッキングのリスクにも備えましょう。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の暗号資産や事業者の利用を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が大きく、元本を大きく割り込む可能性があります。制度は変更されることがあるため、最新の情報は公式サイトでご確認のうえ、投資は自己責任で、余剰資金の範囲で行ってください。
