エヌビディア決算を控え半導体株が乱高下 「決算またぎ」の値動きから学ぶ個別株リスクとの付き合い方

個別銘柄

「今日、半導体関連株が軒並み下がってるってニュースで見たんだけど、そんなに悪いことがあったの?」

「『エヌビディアの決算を控えて』ってよく聞くけど、まだ発表もされていないのに、なんで株価が動くんだろう…」

結論から言うと、2026年8月26日の東京市場では、米エヌビディアの決算発表(米国市場引け後に発表予定)を控えたポジション調整の売りから、アドバンテストや東京エレクトロン、キオクシアホールディングスといった半導体関連株に朝方から売りが優勢となりました。その後は売りが一巡すると買い戻しも入り、日経平均株価は結局プラス圏で取引を終えています。

この記事では、まず当日の値動きを事実に沿って整理したうえで、「決算を控えて株価が動く」という現象がなぜ起きるのか、そして個人投資家がこうした値動きとどう付き合えばよいかを、筆者の私見を交えながら考えます。あらかじめお伝えしておくと、本記事は特定の銘柄・金融商品の売買を推奨するものではなく、相場の先行きを断定するものでもありません。投資には必ず元本割れのリスクが伴い、最終的な判断はご自身の責任で行っていただくことを前提にお読みください。

8月26日、半導体株安から一転して日経平均は続伸

まずは、当日の値動きを客観的に整理します。

寄り付きは半導体関連株の下落で下げ幅拡大

2026年8月26日、日経平均株価は前日比251円94銭安の6万5,604円49銭で取引を開始しました。KOKUSAI ELECTRICやSUMCOなど半導体関連株の下落が指数を押し下げる形となったと報じられています。

📰 出典:日経平均は251円安でスタート、KOKUSAIやSUMCOなどが下落/財経新聞

背景には、前日25日の米国市場で半導体関連銘柄で構成されるSOX指数が2.7%下落し、エヌビディア株も2.9%下落していたことが指摘されています。日本時間26日夜に発表が予定されていたエヌビディアの決算を前に、米国市場ですでにポジション調整の売りが出ていた流れを引き継いだ形です。

📰 出典:アドバンテスト 大幅続落、エヌビディア決算接近で半導体関連売りが優勢/財経新聞

売り一巡後は買い戻しが優勢に、日経平均は続伸で終了

その後、東京市場では売りが一巡すると、金利低下を受けた買いなどに支えられて相場は堅調に転じました。日経平均は前引けで前日比371円12銭高の6万6,227円55銭まで戻し、大引けでは前日比405円73銭高の6万6,262円16銭と続伸して取引を終えています。この日の東証プライム市場の売買代金は6兆7,057億円と、比較的大きな商いになりました。

📰 出典:日経平均は続伸、本日も売り一巡後は買い戻し優勢/財経新聞

つまり、この日1日だけを見ても、「寄り付きは大幅安 → 引けにかけて大幅高」という振れ幅の大きな値動きが起きたことになります。ここまでが、報道から確認できる客観的な事実関係です。ここから先は、これらの事実を踏まえた筆者自身の見方・考察になります。

なぜ「決算を控えて」株価が動くのか 筆者の考察

まだ発表されていない決算に、なぜ市場は反応するのか

エヌビディアはAI(人工知能)向け半導体で世界的なシェアを持つ企業で、その業績見通しはAI関連投資の需要動向を映す指標として世界中の投資家から注目されています。今回のように決算発表そのものが行われる前から株価が大きく動くのは、投資家が「決算内容がどうであれ、いったんポジションを整理して様子を見よう」「予想を下回った場合に備えてリスクを減らしておこう」という調整的な売買を行うためだと考えられます。

これは、あくまで筆者の私見ですが、決算発表前の値動きは「その企業の実態が悪化した」ことを意味するとは限らず、投資家心理・需給の調整によって生じている側面が大きいと見ています。実際、今回も売りが一巡したあとには買い戻しが優勢となり、日経平均は結局プラスで終えています。良い決算・悪い決算のどちらであっても、発表前後は振れ幅が大きくなりやすいという点は、覚えておいて損はないでしょう。

半導体関連の値がさ株は指数への影響も大きい

アドバンテストや東京エレクトロン、キオクシアホールディングスといった銘柄は株価水準が高い、いわゆる「値がさ株」であることが多く、日経平均のような株価平均型の指数では、こうした銘柄の値動きが指数全体に大きな影響を与えやすい構造になっています。この点は、個別銘柄のニュースが「日本株全体の話」であるかのように報じられる一因でもあると筆者は考えています。

この出来事から資産形成の学びへ 「決算またぎ」というリスクを知る

こうした値動きは、株式投資の世界で「決算またぎ」と呼ばれる現象と深く関係しています。決算またぎとは、企業の決算発表をまたいでその銘柄を保有し続けることを指し、良い決算が出れば株価が急伸する一方、期待外れの内容であれば一夜にして株価が急落することもある、値動きの振れ幅が大きくなりやすいタイミングです。

📰 出典:個人投資家みんなの悩み、「決算またぎ」対策法を徹底解説!/トウシル 楽天証券の投資情報メディア

今回のエヌビディアのケースのように、世界的に注目度の高い企業の決算は、その企業一社の株価だけでなく、関連する国内の半導体関連株、さらには日経平均という指数全体にまで影響が及ぶことがあります。「自分は個別株を持っていないから関係ない」と思っていても、インデックスファンドや投資信託を通じて間接的に影響を受けている可能性がある、という点は資産形成を考えるうえで押さえておきたい視点です。

具体的なアクション・心構え 短期の値動きに振り回されないために

この出来事から、長期的な資産形成を目指す個人投資家が意識したい心構えを整理します。

  • 決算発表前後の値動きは「読めないもの」と割り切る:決算の結果自体は事前には分からず、良い内容でも株価が下がる、悪い内容でも株価が上がるといった「材料出尽くし」的な反応が起きることも珍しくありません。値動きを言い当てようとするより、そもそも大きく振れる場面だと理解しておくことが大切です。
  • 特定の1社に集中した投資はリスクが大きくなりやすいと理解する:1つの企業の決算結果に資産の大部分が左右される持ち方は、値動きの影響を強く受けます。インデックスファンドなどを通じた分散投資であれば、1社の決算インパクトは相対的に小さくなります。
  • 短期的な値動きのニュースで、長期の積立方針を頻繁に変えない:「半導体株が下がった」「日経平均が乱高下した」というニュースのたびに積立や投資方針を見直していると、かえって高値づかみ・安値での狼狽売りにつながりやすくなります。
  • 保有銘柄・保有商品の決算スケジュールを事前に把握しておく:個別株を保有している場合は、決算発表日がいつなのかをあらかじめ確認し、値動きが大きくなりやすい時期だと心の準備をしておくだけでも、慌てた売買を避けやすくなります。

注意点・NG行動 決算前後にやってはいけないこと

  • 決算の内容を予想して「今のうちに買っておけば儲かる」と考えること:決算結果は誰にも断定できません。値動きを当てにいく短期売買は、投資というよりも投機に近い行動になりがちです。
  • SNS上の「決算で急騰する」「◯◯は買い」といった声を鵜呑みにすること:SNS上ではこうした声が見られることがありますが、根拠のない期待や誰かのポジショントークである可能性もあります。最終的な判断材料は、企業の公式発表や信頼できる報道に基づいて自分で確認する姿勢が大切です。
  • 値動きが大きい銘柄に、生活費など余剰資金でないお金を投じること:値動きが大きい局面では、含み損が出た際の心理的な負担も大きくなります。投資は必ず余剰資金の範囲で行うようにしてください。
  • 1日の下落だけを見て慌てて売却する、逆に急騰だけを見て飛び乗ること:今回のように、寄り付きと引けで値動きの方向が逆転することもあります。1日の値動きだけで判断せず、自分の投資方針に立ち返ることが重要です。

まとめ 値動きの大きさに一喜一憂せず、自分の方針を保つ

2026年8月26日は、エヌビディアの決算発表を控えた半導体関連株の売りから始まり、結果的に日経平均は続伸して終えるという、振れ幅の大きな1日でした。こうした「決算またぎ」の値動きは、注目度の高い企業の決算シーズンにはたびたび起こり得るものです。

大切なのは、こうしたニュースを見るたびに一喜一憂したり、短期的な値動きを当てにいこうとしたりすることではなく、「値動きが大きくなりやすい局面だ」と理解したうえで、長期・分散・積立という基本の投資方針を保つことだと筆者は考えます。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資は自己責任で、余剰資金の範囲で、ご自身の状況に合わせて判断してください。

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