産休・育休中もNISA・つみたて投資は続けるべき?収入変化との向き合い方を初心者向けに解説

株式投資

「もうすぐ産休・育休に入るけど、毎月のつみたて投資、そのまま続けていいのかな…」

「育休中は収入が減るって聞くから、正直お金の面が不安なんだよね」

結論から言うと、産休・育休中に投資を続けるかどうかに「絶対にこうすべき」という正解はありません。産休・育休中は給与がゼロになるわけではなく、出産手当金・育児休業給付金という形で一定の収入が入り、社会保険料も免除される仕組みがあります。まずはこうした「お金の流れ」を具体的に把握したうえで、無理のない範囲で判断することが基本です。この記事では、産休・育休中の収入の仕組みと、NISA・つみたて投資を続ける/お休みするを考える際のポイントを初心者向けに解説します。 ※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。制度の内容は執筆時点(2026年8月)のものです。ご自身の状況によって適用条件は異なるため、最新情報は勤務先の人事担当・年金事務所・ハローワーク等の公式窓口でご確認ください。

産休・育休中、収入はどう変わる?知っておきたい3つの仕組み

1. 出産手当金・育児休業給付金が支給される

産休中は加入している健康保険から「出産手当金」、育休中は雇用保険から「育児休業給付金」が支給されるのが一般的です。育児休業給付金は、休業開始から180日(約6か月)は休業開始前の賃金日額のおおむね67%相当、それ以降は50%相当が支給の目安とされています。

📰 出典:厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」

さらに2025年4月からは「出生後休業支援給付金」という制度が新設されました。子の出生後一定期間内に、被保険者本人とその配偶者の双方が14日以上の育児休業を取得するなど一定の要件を満たすと、育児休業給付(67%)に13%が上乗せされ、最大80%相当の給付率になるケースがあります。

📰 出典:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「出生後休業支援給付金・育児時短就業給付金の創設について」

給付金は非課税である点や、後述する社会保険料の免除もあわせると、休業前の手取り額と比べた「実質的な」給付割合はさらに高くなるとも言われています。ただし、これはあくまで一般的な仕組みの説明であり、実際の支給額は各自の賃金水準・取得期間・雇用形態によって変わる点に注意してください。

2. 健康保険料・厚生年金保険料が免除される

産前産後休業・育児休業の期間中は、勤務先が届出をすることで、本人負担分・会社負担分の両方について健康保険料・厚生年金保険料が免除される制度があります。免除される期間中も健康保険の給付は通常どおり受けられ、将来受け取る年金額の計算上も、保険料を納めた期間として扱われます。

📰 出典:日本年金機構「保険料の免除等(産休・育休関係)」

この免除は自動的に適用されるものではなく、会社側の手続きが前提になる点も知っておくとよいでしょう。

3. 給付金の入金には「タイムラグ」がある

育児休業給付金は原則として2か月ごとにまとめて支給される運用が一般的です。そのため、休業を開始してから実際に給付金が口座に振り込まれるまで、1〜2か月程度の空白期間が生じやすい点には注意が必要です。産休直後〜育休開始直後は、一時的に収入が途切れたように感じる時期が生まれやすいということを、あらかじめ知っておくと慌てずに済みます。

NISA・つみたて投資、続ける?お休みする?判断のポイント

1. まず「生活防衛資金」で当面をしのげるか確認する

給付金の入金タイムラグや、産後の急な出費(ベビー用品・通院費など)を踏まえ、当面数か月分の生活費を現金・預貯金でカバーできる状態になっているかをまず確認しましょう。この確認をせずに「これまでどおり」の金額を積み立て続けると、生活費が不足するリスクがあります。心もとない場合は、つみたて額を一時的に減らす・停止するという選択も、無理のない資産形成のための一般的な考え方のひとつです。

2. 積立額は「後から変えられる」前提で考える

つみたてNISA等の積立投資は、多くの場合、金額の増額・減額・停止・再開をいつでも比較的簡単に行える仕組みになっています。「続けるか、やめるか」の二択で考えるのではなく、「今の家計状況に合わせて、金額を調整する」という発想を持つと判断しやすくなります。収入が大きく変わるタイミングで積立額を見直すこと自体は、産休・育休に限らずよくあることです。

3. まとまった一時金をすぐ投資に回すかは慎重に

出産育児一時金のように、まとまった金額が一時的に入るタイミングもありますが、これは本来、出産費用に充てる性質のお金です。余った分をそのまま追加投資に回すかどうかは、当面の生活費・今後の育児費用の見通しを踏まえたうえで、慎重に検討することをおすすめします。

4. 復職後の見直しも忘れずに行う

育休が明けて収入が元の水準に戻るタイミング、あるいは時短勤務で収入が変わるタイミングでも、積立額が今の家計に合っているかをあらためて点検するとよいでしょう。産休・育休の前後は、家計を見直す自然な区切りのひとつと捉えることもできます。

産休・育休中にありがちなNG行動

  • 給付金の入金タイムラグを考えずに、これまでと同じ金額を積み立て続け、口座残高が不足して慌てる
  • 生活防衛資金を確保しないまま、まとまった一時金の大半を一括投資に回してしまう
  • 自分の雇用形態や取得期間を確認せず、SNSなどの体験談の数字(給付率・手取り割合など)をそのまま自分にも当てはまると思い込む
  • 「投資をやめたら負け」と思い込み、家計が苦しい中で無理に積立を継続してしまう

リスクと注意点(必ず確認しましょう)

  • 投資信託・株式などへの投資には、常に価格変動・元本割れのリスクが伴います。産休・育休で家計に余裕がない時期に、無理をしてまで積立を続けることを推奨するものではありません。
  • 育児休業給付金・出生後休業支援給付金の支給要件や給付率、社会保険料免除の取り扱いは、雇用形態(正社員・契約社員・パートなど)や勤続年数、取得期間、会社の制度によって異なる場合があります。必ず勤務先の人事担当やハローワーク、年金事務所などの公式窓口でご自身のケースを確認してください。
  • 制度は今後変更される可能性があります。本記事の内容は執筆時点のものであり、最新情報は必ず公式情報でご確認ください。
  • 家計・投資方針に関する最終的な判断は、必ずご自身の責任で行ってください。

まとめ 「続けるか」より「今の家計に合っているか」で考える

産休・育休中は収入がゼロになるわけではなく、出産手当金・育児休業給付金・社会保険料の免除という支えがある一方で、給付金の入金タイムラグなど注意しておきたい点もあります。NISA・つみたて投資を「続けるべきか、やめるべきか」に絶対の正解はなく、まず生活防衛資金を確保したうえで、そのときどきの家計状況に合わせて積立額を柔軟に見直していくことが、無理のない資産形成の基本的な考え方といえるでしょう。

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