
「今日、日経平均が1800円以上も下がったってニュースで見て、正直びっくりした…」

「NISAでコツコツ積み立ててるけど、このまま続けていいのか急に不安になったよ」
結論から言うと、2026年7月24日の東京株式市場で日経平均株価が前日比1811円45銭安の6万4611円15銭まで下落したのは、中東情勢の緊迫化・原油価格の上昇・韓国株式市場(KOSPI)の急落・AI関連半導体株への売りという、複数の要因が同じタイミングで重なったことが背景です。
一日で大きく動いた相場を見ると誰でも不安になりますが、大切なのは「何が起きたのか」を正しく理解したうえで、慌てて売買の判断をしないことです。この記事では、今回の急落の要点を客観的に整理し、そこから個人投資家がどう受け止め、どう行動すればよいかを一緒に考えていきます。
なお本記事は情報提供・考察を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資には価格変動による元本割れのリスクが伴います。投資判断は必ずご自身で、余剰資金の範囲で行ってください。
日経平均が1811円安、6万4611円に 何が起きたのか
終値は前日比2.7%超安、一時2200円を超える下げ幅
2026年7月24日の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比1811円45銭(約2.7%)安の6万4611円15銭で取引を終えました。取引時間中には下げ幅が一時2200円を超える場面もあり、2日ぶりの反落となりました。
📰 出典:Yahoo!ニュース(時事通信)「日経平均、1811円45銭安の6万4611円15銭で終了=東京株式」
日本経済新聞も、AI・半導体関連株への売りが優勢となり日経平均が大幅反落したと報じています。
📰 出典:日本経済新聞「東証大引け 日経平均反落、1811円安 AI半導体株に売り」
下落の主因(1) 中東情勢の緊迫化と原油高
報道によれば、今回の下落の背景の一つとして、米国がイランに対して大規模な軍事攻撃の可能性を示唆したと伝えられたことが挙げられています。市場ではこうした地政学リスクの高まりを受けて原油価格が上昇し、投資家のリスク回避姿勢が強まったとされています。
なお、米国とイスラエルによるイランへの軍事作戦は2026年2月に発生し、同年6月17日には米イラン両政府が戦闘終結の覚書に署名したと報じられていましたが、今回はそれ以降の緊張再燃を巡る警戒感が相場に影響したと伝えられています。あくまで「〜と報じられている」段階の情報であり、今後の展開を断定することはできません。
下落の主因(2) 韓国KOSPIの急落とアジア株全体への連想売り
同じ7月24日、韓国の総合株価指数KOSPIが大幅に下落したことも、日本株の重荷になったと報じられています。半導体関連企業の比率が高い韓国市場が崩れたことで、東京市場でも同業種の銘柄に連想売りが広がった形です。
📰 出典:TradingKey「日韓株式市場が下落して開始、KOSPIは3%超下落、ソフトバンクは5%超下落、SKハイニックスとキオクシアは4%近く下落」
日経平均株価への寄与度で見ると、アドバンテスト・ソフトバンクグループ・東京エレクトロン・キオクシアホールディングス・ファーストリテイリングといった値がさ株・半導体関連株が下落幅の上位を占めたと報じられています。これらはあくまで報道で示された指数構成銘柄としての事実の紹介であり、個別企業の評価や今後の株価を判断するものではありません。
下落の主因(3) 前日の米国株安とハイテク企業決算への警戒
前日23日の米国市場でも、ナスダック総合指数が大きく下落しました。前日引け後に発表されたハイテク企業の決算内容が市場予想に届かなかったと受け止められたことや、中東情勢の緊迫による原油高でインフレ懸念が高まったことが背景とされています。この米国株安の流れを引き継ぐ形で、24日の東京市場でもAI・半導体関連株を中心に売りが先行しました。
📰 出典:Yahoo!ニュース(読売新聞オンライン)「日経平均が2日ぶりに値下がり、終値は1811円安の6万4611円…AIや半導体関連株を中心に売り」
そもそもなぜ半導体株の急落が相場全体に波及するのか
今回のように「半導体関連株が下落すると日経平均全体が大きく動く」という現象を不思議に感じた方もいるかもしれません。これは、日経平均が株価の水準そのものを重視する「株価平均型」の指数であり、株価の値が大きい銘柄(値がさ株)の値動きが指数全体に与える影響が相対的に大きくなりやすいという計算方法上の特徴があるためです。
加えて、半導体関連企業は世界的なサプライチェーンの中で密接につながっており、米国・韓国・台湾・日本のいずれかの市場で大きな値動きがあると、他国の同業種銘柄にも連想売り・連想買いが波及しやすい構造にあります。今回、韓国のKOSPI急落が東京市場にも影響したと報じられているのは、この構造が背景にあると考えられます。一般論として、こうした業種間・国境をまたいだ連動性が高いという特徴を理解しておくと、ニュースの意味を落ち着いて受け止めやすくなります。
筆者の私見 複合要因の急落はなぜ判断が難しいのか
ここからは、報じられている事実を踏まえた筆者自身の私見です。
今回の下落が厄介なのは、「地政学リスク」「原油高」「海外市場の急落」「ハイテク決算への警戒」という、性質の異なる材料が同時に重なった点だと筆者は感じています。一つひとつの材料であれば個人投資家も比較的落ち着いて受け止められますが、複数が重なると「結局どこまで下がるのか」「いつ収まるのか」が見えにくくなり、不安が増幅されやすくなります。
ただし、ここで冷静に考えたいのは、こうした複合要因による一日の急落は、決して今回が初めてではないということです。実際、直近数週間だけでも米半導体株の弱気相場入りとその後の反発、AI関連株の過熱と調整など、値動きの激しい局面が何度も報じられてきました。相場は短期的に大きく振れることがある、という前提を持っておくこと自体が、長期の資産形成では重要な心構えだと筆者は考えています。
資産形成への発展 一日の急落から読み取れる3つの教訓
教訓1 一つの指数・一つのテーマへの集中はリスクになりうる
今回、日経平均を大きく押し下げたのは、半導体・AI関連という特定のテーマに偏った銘柄群でした。日経平均やTOPIX、あるいは特定のテーマ型投資信託だけに資産が偏っていると、こうした局面での値動きの影響を大きく受けやすくなります。一般的に、国内株・先進国株・新興国株など地域や業種を分散して保有することが、値動きの波を和らげる基本的な考え方とされています。
教訓2 地政学リスクは「予測できないもの」という前提を持つ
中東情勢のような地政学リスクは、専門家であっても展開を正確に予測することは難しいとされています。だからこそ、こうしたニュースを見て「これから相場がどうなるか」を自分で言い当てようとするより、「予測できない前提でどう備えるか」を考えるほうが現実的だと筆者は考えます。生活防衛資金の確保や、リスク許容度に合った資産配分の見直しは、こうした場面でこそ意味を持ちます。
教訓3 短期の値動きと長期の資産形成は分けて考える
一日で1800円を超える下落は、金額として見るとインパクトが大きく感じられます。しかし、つみたてNISA等で長期的な資産形成を目的にしている場合、一日ごとの値動きに投資方針そのものを合わせる必要は基本的にはありません。短期の材料による値動きと、数年〜数十年単位で考える資産形成の判断軸は、切り分けて考えることが大切です。
今日からできる具体的なアクション・心構え
- 保有資産の中身を一度確認する:自分が保有している投資信託・ETFが、どの国・どの業種にどれくらい配分されているかを確認し、特定テーマへの偏りがないか点検してみましょう。
- 生活防衛資金を再確認する:急落局面で慌てないためには、当面の生活費とは別に、投資に回さない資金を確保しておくことが基本とされています。
- 積立投資は基本的に淡々と続ける:つみたて投資を行っている場合、下落局面では同じ金額でより多くの口数を購入できることになります。これは制度上の仕組みの説明であり、下落を推奨する趣旨ではありません。続けるかどうかは、ご自身の資金計画やリスク許容度に照らして判断してください。
- 一次情報を確認する習慣を持つ:ニュースの見出しだけで判断せず、報道の発信元や公式発表を確認する習慣をつけることも、SNS上の不確かな情報に振り回されないために役立ちます。
よくある疑問 積立はやめたほうがいい?含み損はどうなる?
Q. 急落のニュースを見て、積立投資を一時停止したほうがいいですか? A. 一時停止するかどうかは、その方の資金計画やリスク許容度によって答えが変わるため、一律の正解はありません。一般的には、生活費や近い将来に使う予定のあるお金を投資に回していない前提であれば、短期の値動きだけを理由に積立方針を変える必要性は高くないとされています。判断に迷う場合は、金融機関の相談窓口やファイナンシャルプランナーなど専門家に確認することも一つの方法です。
Q. 保有している投資信託に含み損が出ました。どう考えればいいですか? A. 含み損・含み益は、あくまで売却するまで確定しない評価上の数字です。一般的に、売却して初めて損益が確定するとされています。値下がりを見て不安になったときほど、事前に決めていた投資方針や、そもそもの投資目的に立ち返って考えることが大切だと言われています。
Q. 今回のような下落は、いつ収まりますか? A. 相場の先行きを断定的に予測することはできません。地政学リスクや決算発表など複数の材料が重なっている局面では、専門家の間でも見方が分かれることが少なくありません。「いつ収まるか」を当てにいくよりも、「収まらなくても困らない資産配分になっているか」を点検するほうが、個人投資家にとって現実的な備え方だと筆者は考えています。
なお、毎月一定額を積み立てるドルコスト平均法では、価格が下がった局面では同じ金額でより多くの口数を購入できる計算になります(例:毎月3万円を積み立てている場合、基準価額が下がれば購入できる口数は増え、上がれば口数は減ります)。これは制度・計算上の一般的な仕組みの説明であり、将来の運用成果を保証するものでも、下落局面での買い増しを推奨するものでもない点にご注意ください。
注意点・NG行動 同じ失敗をしないために
- 慌てて全部売ってしまう(狼狽売り):急落のニュースを見て反射的に保有資産を手放すと、その後の値動き次第では損失を確定させてしまう結果になりかねません。
- 「今が押し目買いのチャンス」と決めつけて短期売買に走る:下落したからといって「必ず戻る」とは限りません。特定の銘柄やタイミングを狙った短期売買は、初心者にとってリスクが大きい行為です。
- SNS上の煽り情報や真偽不明の情報を鵜呑みにする:地政学リスクが絡むニュースは不安を煽る投稿が拡散しやすい傾向があります。出典が明確でない情報を根拠に投資判断をすることは避けましょう。
- 一つのニュースだけで資産配分を大きく変える:単一の値動きだけを見て資産配分を頻繁に変更すると、かえって長期的なリターンを損なう可能性があります。
まとめ 急落のニュースこそ、いったん立ち止まる
2026年7月24日の日経平均の大幅下落は、中東情勢の緊迫化・原油高・韓国KOSPIの急落・AI半導体株への警戒という複数の要因が重なった結果だと報じられています。一つひとつの材料は目新しいものではなくても、重なるタイミングによっては相場を大きく動かすことがある、という点は覚えておいて損はありません。
急落のニュースを見たときほど、反射的に動くのではなく、いったん立ち止まって「自分の資産配分はどうなっているか」「生活防衛資金は足りているか」を確認する時間に充てることをおすすめします。相場の先行きを断定することは誰にもできません。だからこそ、日々のニュースに一喜一憂しすぎず、長期・分散・積立という基本を保つことが、資産形成では引き続き大切な視点だと言えるでしょう。
繰り返しになりますが、本記事は特定の金融商品の売買を推奨するものではなく、情報提供・考察を目的としたものです。投資には元本割れを含む価格変動リスクが伴います。最終的な投資判断は、ご自身の状況やリスク許容度を踏まえたうえで、自己責任で行ってください。

