
「日経平均が8日連続で上がってる!今すぐ買わないと乗り遅れる?」

「連騰のニュースを見ると、焦って買いたくなるけど…それって大丈夫?」
結論から言うと、相場が連続して上昇しているときこそ、個人投資家は「冷静さ」が最も試されます。2026年6月22日、日経平均株価は8連騰で1日の高値72,831.73円という史上最高値圏を記録しました。しかしその後、わずか数日で69,000円台まで急落しています。「連騰を追いかけて高値で買い、急落で損をする」──これは投資初心者がもっとも陥りやすいパターンのひとつです。この記事では、連騰局面で個人投資家が犯しやすい3つの罠と、冷静な判断を保つための考え方を解説します。
※ 本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資は自己責任のもと、余剰資金の範囲で行ってください。
何が起きたのか──6月22日の8連騰と高値更新
日経平均が8日間で約5,000円上昇した
📰 出典:日経平均 大引け|8連騰、リスク選好が続き7万2000円台乗せ(株探ニュース)
2026年6月22日、東京株式市場は8営業日連続の上昇となり、日経平均株価の日中高値は72,831.73円を記録しました。終値は72,353.96円で前日比1,103.90円高(+1.55%)と、7万2,000円台に初めて乗せた節目の1日となりました。
この連騰劇の背景にあった主な要因は次の3つです。
- AI・半導体関連株への資金流入: 人工知能(AI)や半導体関連企業への期待感が国内外の機関投資家を引きつけ、東エレク・アドバンテストなどの主力株が上昇を牽引しました
- 地政学リスクの低下: イラン情勢をめぐる交渉が前進するとの観測が広がり、原油価格の落ち着きとともに投資家のリスク選好ムードが高まりました
- 海外投資家の継続的な買い: 日本株の国際競争力やコーポレートガバナンス改革への評価が続き、外国人投資家の買い越しが続いていました
ところが数日後に急落
8連騰で最高値圏を記録した後、6月24日には日経平均が69,000円台まで急落。わずか数日で約3,400円超の下落となりました。同期間には米国の半導体株安が波及し、AI・半導体関連への見直し売りが加速した形です。
この一連の動きは、個人投資家にとって重要な教訓を含んでいます。
連騰局面で個人投資家が陥りやすい3つの罠
罠①「みんなが買っているから自分も買わなければ」──FOMO(取り残し恐怖)
8連騰というニュースを聞くと「自分だけ乗り遅れているのでは」という焦りが生じます。これをFOMO(Fear of Missing Out)と呼びます。
しかしよく考えてみると、8連騰後に初めて買うということは、すでに大きく値上がりした状態で資金を投じることになります。底値から買えた人に比べて取得コストが高く、わずかな下落でも損失を抱えやすい局面です。
「みんな買っている」という状況は、すでに多くの買い手が市場に入り込んだ後の状態を意味することが多いという点を忘れないようにしましょう。

「連騰中に買ったら翌日から急落した。なぜこんなタイミングで…」

「焦って飛び乗ると、ちょうど高値づかみになることが多いんだよね」
罠②「上がり続けるはずだ」──上昇への過信
連続上昇が続くと「この流れはまだしばらく続く」という錯覚が生まれます。しかし相場は一方向には動き続けません。特に短期間で大きく上昇した局面では、一時的な利益確定売りや外部ショックで急激に反転することがあります。
今回の場合、「AI・半導体バブルへの懸念」が一気に顕在化し、買いが売りへと転換しました。好材料が相場をけん引している局面では、材料の出尽くしや悪化がそのまま急落トリガーになりやすい点に注意が必要です。
罠③「急落した今こそ絶好の買い場だ」──追加投資の過信
急落後に「今が安い、今買えば儲かる」と思って資金を追加投入するのも危険です。急落が一時的な調整なのか、本格的なトレンド転換の始まりなのか、その瞬間には判断できません。急落に乗じて一気に資金を集中させると、さらなる下落局面で身動きが取れなくなります。
資産形成の視点から学べること
「買う理由」と「売る条件」をあらかじめ決めておく
連騰局面でも急落局面でも、感情に流されず行動するためには、投資ルールをあらかじめ設定しておくことが効果的です。
- 「○○円以下になったら追加買いする」
- 「目標額に達したら一部利益確定する」
- 「生活防衛資金は投資に回さない」
こうしたルールをあらかじめ決めておくことで、目の前の相場の動きに一喜一憂せずに済みます。
積立投資であれば連騰も急落も「等しく」扱える
NISAのつみたて投資枠を使った積立投資の場合、連騰中でも急落中でも毎月同額を買い続けます。この「ドルコスト平均法」的なアプローチでは、高値での購入が一時的に増えることはありますが、長期的に見れば平均取得単価が平準化されます。
連騰に乗り遅れた不安も、急落での狼狽売りも、積立を「自動継続」にしておくことで感情介入を防げます。
相場の短期的な動きを「長期の資産形成」から切り離す
日経平均が72,831円まで上がったことも、69,000円台まで下がったことも、10年後・20年後のスパンで振り返れば「途中の揺れ」にすぎません。短期的な株価の動きを、長期の積立・資産形成プランと切り離して考える習慣をつけることが重要です。
やってはいけないNG行動
- 連騰ニュースを見て大きな一括投資をする: 短期的な上昇トレンドを追いかけての一括投資は高値づかみになりやすい
- 急落時に全売りする: 急落局面での狼狽売りは「安値で手放す」結果になりやすい
- SNSや口コミで「絶対上がる」と言われている情報を鵜呑みにする: 相場の動きを断定できる人はいない
- 生活費・緊急資金まで投資に回す: 急落時の換金を強いられ、不利なタイミングでの売却につながる
まとめ──連騰ニュースは「冷静さを問う試験」と思おう
2026年6月22日の日経平均8連騰・72,831円最高値更新は、市場の活況を示す一方で、「高値追い」「焦りによる投資」のリスクも改めて浮き彫りにした出来事でした。
連騰中こそ「なぜ今買うのか」を自問することが大切です。「みんながやっているから」「上がっているから」ではなく、「自分の投資計画に基づいた行動かどうか」を判断基準にしましょう。
相場は必ず上下します。長期目線を持ち、感情に流されず、ルールに従った行動を続けることが、個人投資家が相場で生き残るための基本です。
—
【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資には価格変動・元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任において行ってください。
—

