つみたて投資枠の対象ファンドが360本超に 本数の多さに惑わされない3つの選び方

株式投資

「つみたてNISAで選べるファンドがどんどん増えてるみたいだけど、正直どれを選べばいいか分からない…」

「本数が多いほど良さそうに見えるけど、逆に迷っちゃうよね」

結論から言うと、つみたて投資枠の対象ファンドは本数が増えても「選ぶべき基準」は変わりません。大切なのは本数の多さではなく、①何に連動する商品か、②コストはどのくらいか、③長く運用が続けられそうか、の3点です。この記事では、対象ファンドが増え続けている背景を整理したうえで、初心者が本数の多さに振り回されずにファンドを選ぶための考え方を解説します。 ※本記事は2026年8月時点の情報に基づきます。制度・対象商品数は変わることがあるため、最新情報は金融庁公式サイト・各証券会社でご確認ください。

つみたて投資枠の対象ファンドは、なぜ増え続けているのか

つみたて投資枠(旧つみたてNISA)の対象商品は、金融庁が定める一定の基準(信託報酬の上限・頻繁な分配を行わないこと・信託契約期間が無期限または20年以上であることなど)を満たした投資信託・ETFに限られています。新しい商品がこの基準を満たして届け出られるたびに、対象リストに追加されていくため、制度開始当初と比べて対象ファンドの本数は増加を続けています。

一見すると「選択肢が増えて良いこと」に思えますが、初心者にとっては「本数が多い=どれを選んでも安心」というわけではなく、むしろ「何を基準に絞り込めばよいか分からない」という悩みにつながりやすい面もあります。

本数に惑わされない ファンド選びの3つの基準

1. 何に連動する商品か(指数・投資対象)を確認する

同じ「インデックス型」でも、日本株・先進国株・全世界株・新興国株など、連動する指数(対象とする市場)はファンドごとに異なります。まず自分がどの範囲(国内だけか、世界全体かなど)に投資したいのかを整理し、そのうえで候補を絞り込むのが基本です。「話題になっているから」「ランキング上位だから」という理由だけで、投資対象をよく理解しないまま選ぶのは避けましょう。

2. 信託報酬(コスト)を確認する

投資信託は保有している間、信託報酬というコストが継続的にかかります。同じような指数に連動するファンドであっても、運用会社によって信託報酬の水準は異なります。信託報酬は長期間保有するほど、最終的なリターンに与える影響が積み重なっていくため、購入前に必ず確認したい項目です。信託報酬以外にも、目論見書に記載された「実質的な負担」(隠れコストと呼ばれることもあります)を確認できると、より丁寧な比較ができます。

3. 純資産総額の推移・運用の継続性を確認する

ファンドの純資産総額(集まっている資金の規模)が右肩上がりで推移しているか、資金が継続的に流入しているかも、選ぶ際の参考になる情報です。純資産総額が小さいまま資金流入が細っているファンドは、将来的に「繰上償還」(運用の途中終了)となる可能性がゼロではありません。つみたて投資は長期間続けることが前提のため、長く運用が継続しそうかという視点も持っておくと安心です。

インデックス型とアクティブ型で見るべきポイントは異なる

つみたて投資枠の対象ファンドは、大きく分けると「インデックス型」と「アクティブ型」に分かれます。この2つは選ぶ際に意識したいポイントが少し異なります。

インデックス型は、特定の指数(日経平均・TOPIX・S&P500・全世界株式指数など)に連動する成果を目指す設計のファンドです。運用方針がシンプルで信託報酬も比較的低めに抑えられている商品が多いため、初心者はまずインデックス型から検討するケースが一般的です。選ぶ際は「どの指数に連動するか」「同じ指数に連動する商品同士でコストに差がないか」を比較するとよいでしょう。

一方アクティブ型は、指数を上回る運用成果を目指してファンドマネージャーが銘柄を選定する設計です。うまくいけば指数を上回るリターンが期待できる一方、インデックス型よりも信託報酬が高めに設定されている傾向があり、必ずしも指数を上回る成果が続くとは限りません。アクティブ型を検討する場合は、運用方針・過去の運用実績(あくまで過去の実績であり将来を保証するものではない点に注意)・信託報酬のバランスを確認することが大切です。

複数のファンドを比較する際のちょっとしたコツ

対象ファンドの本数が多いと、1つずつ目論見書を確認するのは大変に感じるかもしれません。そんなときは、次のような順番で絞り込むと比較がしやすくなります。

  1. まず投資したい対象(国内株・先進国株・全世界株など)を1〜2種類に絞る
  2. 同じ投資対象の中で、信託報酬が低めのファンドをいくつか候補にする
  3. 候補の中から、純資産総額が右肩上がりで資金流入が続いているものを確認する
  4. 最終的に1〜2本に絞り、無理のない金額で積立を開始する

一度にすべての基準を完璧に満たすファンドを探そうとすると時間がかかりすぎてしまうため、優先順位をつけて絞り込んでいくのがコツです。

初心者がやりがちなNG行動

  • 対象ファンドの本数が多いことに気を取られ、内容を比較せず「なんとなく人気そうなもの」を選んでしまう
  • 直近の騰落率(短期的な値上がり実績)だけを見て選んでしまう(過去の実績が将来の成果を保証するものではありません)
  • コストの異なる複数のファンドを、比較せずにとりあえず分散だけの目的で買い集めてしまう
  • SNSで話題になっている個別ファンドを、仕組みを理解しないまま真似して購入する

選ぶ際のリスクと注意点

  • つみたて投資枠の対象商品であっても、元本が保証されているわけではなく、市場の値動きにより元本割れする可能性があります
  • 過去の運用実績が良いファンドでも、将来同じ成果が続く保証はありません
  • 対象ファンドの基準・ラインナップは金融庁の方針により変更されることがあります。最新の対象商品は証券会社や金融庁の公式情報で確認してください
  • アクティブ型ファンドはインデックス型に比べて信託報酬が高めに設定される傾向があるため、コストに見合う運用方針かどうかを確認する視点も必要です

まとめ 本数より「中身・コスト・継続性」で選ぶ

つみたて投資枠の対象ファンドが増え続けているのは、選択肢が広がっているという意味では前向きな変化です。一方で、本数の多さそのものに惑わされず、「何に投資するファンドか」「コストはどのくらいか」「長く運用が続けられそうか」という基本の3つの基準に立ち返ることが、初心者がファンド選びで迷わないための近道になります。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資信託・ETFの購入を推奨するものではありません。投資信託には価格変動・元本割れのリスクがあります。最終的な商品選びは、目論見書等をご自身で確認のうえ、自己責任で行ってください。

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