
「株主優待ってよく聞くけど、どうすればもらえるの?」

「優待目的で株を買ってみたいけど、なんだか難しそう…」
結論から言うと、株主優待は「対象銘柄を必要な株数だけ、決められたタイミングまでに保有する」だけで受け取れる仕組みです。ただし、優待の内容や有無は企業ごとに異なり、業績次第で変更・廃止されることもある点には注意が必要です。この記事では、株主優待の基本的な仕組みから、もらうまでの流れ、初心者が押さえておきたい注意点までを解説します。
そもそも株主優待とは?初心者向けにやさしく解説
株主優待とは、企業が「自社の株を一定数保有してくれている株主」に対して、感謝の意味を込めて提供する特典のことです。
📰 出典:株探「株主優待とは?制度の仕組みや魅力、注意点を簡単にわかりやすく解説!」
優待の内容は企業によってさまざまで、以下のようなものが代表的です。
- 自社製品・オリジナルグッズの詰め合わせ
- 飲食店やレジャー施設で使える優待券・割引券
- クオカードや商品券
- 自社サービスの割引・ポイント付与
なお、すべての企業が株主優待を実施しているわけではありません。優待を導入していない企業も多く、「配当金だけ」という企業も数多くあります。優待はあくまで企業が任意で行っている制度であり、法律で義務付けられたものではないという点は押さえておきましょう。
株主優待をもらうまでの流れ
株主優待を受け取るためには、いくつかの用語と手順を理解しておく必要があります。
ステップ1. 優待を実施している銘柄を調べる
証券会社のスクリーニング機能や優待情報サイトなどを使い、自分が興味を持てる優待を出している企業を探します。優待の内容だけでなく、必要な株数や優待を受けられる時期もあわせて確認しましょう。
ステップ2. 権利付最終日までに株式を購入する
📰 出典:SBI証券「権利付最終売買日と権利落ち日とは?違いと確認方法を教えてください」
株主優待を受け取るには、「権利確定日」に株主名簿に載っている必要があります。日本の株式取引は約定してから受け渡しまで一定の営業日を要するため、権利確定日の2営業日前にあたる「権利付最終日」までに買い付けを済ませておく必要があります。
ステップ3. 権利落ち日以降は保有し続けなくてもよい
権利付最終日の翌営業日は「権利落ち日」と呼ばれ、この日以降に売却しても、その回の優待・配当の権利自体はすでに確定しているため受け取ることができます。ただし、優待の種類によっては「一定期間の継続保有」を条件にしている企業もあるため、個別の条件は必ず確認してください。
ステップ4. 優待の到着を待つ
権利確定日から数カ月後に、優待品や優待券が自宅に郵送されるのが一般的です。到着時期は企業によって異なります。
株主優待利回りの考え方
優待の魅力を数値化する目安として「優待利回り」という考え方がよく使われます。
📰 出典:楽天証券「株主優待/配当金」
優待利回りは、受け取れる優待の金銭的価値を株価で割って計算されるもので、配当利回りと合わせて「総合利回り」として紹介されることもあります。ただし、優待品の価値の感じ方は人によって異なりますし、株価は日々変動するため、利回りの数字だけを見て投資判断をするのは避けたいところです。あくまで判断材料の一つとして参考にする程度にとどめましょう。
初心者が知っておきたい注意点・リスク
株主優待には魅力がある一方で、次のようなリスク・注意点も理解しておく必要があります。
- 優待の変更・廃止リスク:業績悪化やコスト見直しなどを理由に、優待内容が縮小されたり、制度自体が廃止されたりすることがあります。優待を目当てに投資していた銘柄で優待が廃止されると、株価が下落する要因になる場合もあります。
- 権利落ち後に株価が下がりやすい傾向:権利付最終日を過ぎると、優待・配当目当ての買いが一巡し、株価が下落しやすいとされる場面があります。優待だけを目的に短期売買を繰り返すと、値下がりで損失が出るケースもあります。
- 優待利回りだけで銘柄を選ぶことのリスク:優待の内容が魅力的でも、その企業の業績や財務状況が悪化していれば、株価そのものが下落し、優待の価値以上に含み損を抱える可能性があります。
- 必要な株数分の資金がまとまって必要:優待をもらうには最低単元(多くの場合100株)を保有する必要があり、銘柄によっては数十万円単位の資金が必要になることもあります。

「優待がお得そうだから、深く考えずにたくさん買ってしまいそう…」
このように、優待の魅力だけに目を奪われて特定の1銘柄に資金を集中させてしまうと、その企業の業績悪化や株価下落の影響を強く受けてしまいます。優待株に投資する場合も、他の株式や投資信託と同様に、資金を集中させすぎない・生活に必要なお金には手をつけないという基本を忘れないようにしましょう。
税金の扱いについて
株主優待で受け取った優待品や優待券にも、原則として経済的な価値に応じた課税上の扱いがあるとされています。具体的な取り扱いは優待の内容や金額、個々の状況によって異なるため、確定申告が必要かどうかも含め、詳しくは国税庁の公表情報や税理士に確認することをおすすめします。配当金についても、原則として税金がかかる仕組みになっており、口座の種類(特定口座・NISA口座など)によって扱いが異なります。制度は変わることがあるため、最新情報は国税庁や証券会社の公式サイトでご確認ください。
まとめ 優待は「おまけ」として無理なく楽しむ
株主優待は、対象銘柄を必要な株数だけ権利付最終日までに保有することで受け取れる、企業からの特典です。優待の内容や利回りは魅力的に見えることもありますが、優待の有無や条件は変更・廃止されることがあり、優待だけを目的に投資判断をすると、株価下落や優待廃止によって想定外の損失を抱える可能性もあります。
優待はあくまで株式投資の「おまけ」の一つと捉え、企業の業績や将来性、リスク許容度も踏まえたうえで、無理のない範囲で楽しむ姿勢が大切です。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。株式投資には元本割れのリスクがあり、優待内容は執筆時点(2026年7月)の一般的な仕組みを説明したものです。最新の優待内容・税務上の取り扱いは各企業・国税庁の公式情報をご確認のうえ、投資判断はご自身の責任で、余剰資金の範囲で行ってください。

