
「PERとかPBRって何ですか?株の情報を見ていると必ず出てきて、意味がよくわからなくて……」

「難しそうに見えますが、意味を知るだけで株価を見る目が変わりますよ」
結論から言えば、PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)は、株の「割安・割高」を測る代表的な指標です。どちらも計算式は単純で、理解すれば株式投資を始める上での重要な判断材料になります。
ただし、これらの指標だけで「この株を買えば儲かる」とは言えません。あくまでも銘柄を選ぶ際の参考情報のひとつとして活用するものです。
この記事では、PERとPBRの仕組みと読み方を初心者向けにわかりやすく解説します。
※ 本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資は自己責任で、余剰資金の範囲で行ってください。制度・数値は執筆時点(2026年6月)のものです。最新情報は各公式機関にてご確認ください。
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そもそも株価指標とは何か
株価指標とは、株価が「高い・安い」をどう判断するかの物差しのことです。
例えば、A社の株価が「1株2,000円」、B社の株価が「1株500円」だとします。数字だけ見るとA社のほうが高く見えますが、A社が1株あたり400円の利益を稼いでいるなら「割安」かもしれません。一方、B社が1株あたり10円しか稼いでいなければ「割高」かもしれない、という比較ができます。
このような「株価と企業の実力を比較する」ために使われる指標がPERやPBRです。
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PER(株価収益率)とは
PERの基本
PER(Price Earnings Ratio:株価収益率) は、「株価が1株あたりの利益の何倍か」を示す指標です。
“` PER = 株価 ÷ 1株あたり純利益(EPS) “`
📰 出典:日本証券業協会「株式投資の基礎知識」
例えば、株価が2,000円で1株あたりの純利益(EPS)が100円なら:
PER = 2,000円 ÷ 100円 = 20倍
これは「今の利益ペースが続いた場合、20年で投資額を回収できる」という意味合いで捉えられます。
PERの目安
一般的に、日本株のPERの目安として以下が参考にされることがあります(あくまで目安であり、業種・時期・市場環境によって大きく異なります)。
| PERの水準 | 一般的なイメージ | |—|—| | 15倍以下 | 割安気味と見られることが多い | | 15〜25倍 | ほぼ適正水準と見られることが多い | | 25倍超 | 割高気味と見られることが多い |
ただし、成長企業はPERが高くなる傾向があります。「将来の利益成長に期待して、今は高めの株価がついている」という状態です。一概に「PERが高い=悪い」ではありません。
PERを使う際の注意点
- 同業種・同セクター同士で比較するのが基本(業種が違うと水準が異なる)
- 1期だけでなく、複数期の利益推移も確認する
- 「予想PER」は将来の利益予想を基にするため、予想が外れると意味が変わる
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PBR(株価純資産倍率)とは
PBRの基本
PBR(Price Book-value Ratio:株価純資産倍率) は、「株価が1株あたりの純資産の何倍か」を示す指標です。
“` PBR = 株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS) “`
📰 出典:東京証券取引所「投資の基礎知識」
例えば、株価が1,000円で1株あたりの純資産(BPS)が800円なら:
PBR = 1,000円 ÷ 800円 = 1.25倍
「純資産」とは、会社の総資産から負債を引いた「会社の正味の価値」です。PBRは「会社の解散価値と今の株価を比較している」イメージです。
PBRの目安
| PBRの水準 | 一般的なイメージ | |—|—| | 1倍未満 | 解散価値を下回っている(割安感があると見られることも) | | 1倍前後 | 資産価値と株価が概ね等しい | | 2倍超 | 資産以上に成長期待が織り込まれている |
東京証券取引所は2023年以降、PBR1倍を下回る企業に対して資本効率の改善を求める施策を打ち出しています。PBRが低い企業が増配や自社株買い等を実施して株価を引き上げる動きが出ており、個人投資家にとっても注目されている指標です。
📰 出典:東京証券取引所「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」
PBRを使う際の注意点
- 業種によって大きく異なる:製造業(設備・在庫が多い)は低め、IT・サービス業(無形資産が多い)は高めになりやすい
- PBRが低くても、赤字が続いている企業は要注意(純資産が減り続ける可能性がある)
- 単独で判断せず、ROE(自己資本利益率)や利益成長率とあわせて確認するのが望ましい
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PERとPBRを組み合わせて見る
PERとPBRはそれぞれ「利益面」「資産面」から株価を評価するため、セットで確認するとより立体的な判断ができます。
| PER | PBR | 一般的な見方(あくまで目安) | |—|—|—| | 低い | 低い | 割安感あり(ただし業績悪化のリスクも確認) | | 低い | 高い | 資産規模のわりに利益が出ている | | 高い | 低い | 将来の利益期待が高い(成長株タイプ) | | 高い | 高い | 高成長期待だが割高感も(プレミアム銘柄) |
これらの組み合わせはあくまで「傾向」であり、必ずしもこの通りになるわけではありません。
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初心者がPER・PBRを使う際のポイント
ポイント① 指標だけで「買う」「売る」を決めない
PERやPBRは、あくまで「銘柄を比較・スクリーニングするための補助ツール」です。これらの数字が良くても、業績が悪化していたり、業界そのものが縮小していれば、株価は下がることがあります。
ポイント② 同業種・同業態で比較する
PERが20倍の企業を見たとき、「高いか・安いか」は業種の平均水準と比べて判断します。例えばIT・成長企業は50倍以上でも珍しくない一方、銀行や素材系は10倍前後のことが多いです。異業種を同じ基準で比べても意味がありません。
ポイント③ 長期投資ならインデックスが基本
PER・PBRは個別株を分析するときに使いますが、投資を始めたばかりの段階では、個別銘柄の分析より先に「インデックスファンドで分散投資する」という土台を作ることを優先する考え方もあります。
個別株の選定は知識と経験が必要です。まずはNISAを使ったインデックス積立に慣れてから、余剰資金で個別株に挑戦するという順序が、初心者には無理が少ない進め方と言えます。
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便利な情報源:PER・PBRはどこで調べられる?
証券会社やポータルサイトで無料で確認できます。
| サービス | 特徴 | |—|—| | 各ネット証券(SBI証券・楽天証券等)のスクリーニング機能 | PER・PBR・ROEで銘柄を絞り込みやすい | | Yahoo!ファイナンス | 各銘柄の詳細画面から確認可能 | | 日本経済新聞(nikkei.com) | 市場全体の平均PERなども掲載 |
スクリーニング機能を使うと「PER15倍以下かつPBR1倍以下」のような条件で銘柄を一覧できます。最初は概要を把握する練習として活用してみてください。
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やりがちな失敗と注意点
NG① 「PERが低いから買った」だけで判断する
PERが低い(割安に見える)銘柄でも、業績が悪化して利益が減ると、PERはさらに低下することがあります(利益が減るためEPSが下がり、PERが逆に下がることも)。数値の背景にある「なぜこの水準か」も確認しましょう。
NG② 一時的な特殊要因を無視する
土地の売却益や一時的な補助金で当期純利益が増えた場合、その年のEPSは一時的に高くなり、PERは低く見えます。これは「継続的な利益力」を反映していないため、注意が必要です。
NG③ 指標を過信して集中投資する
「PER・PBRを見たから大丈夫」と一銘柄に集中投資するのは危険です。どんな指標にも限界があります。分散投資の基本は変わりません。
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まとめ——PER・PBRは道具のひとつ、使いこなすには時間をかけて

「PERとPBRの意味が分かってきました!でも、やっぱり難しいですね」

「最初からすべて使いこなそうとしなくて大丈夫。少しずつ慣れていきましょう」
PERとPBRは、株式投資の世界でよく使われる基本的な指標です。どちらも「株価が企業の実力に対して高いか安いか」を測る物差しとして活用されています。
ただし、どんな指標も万能ではありません。大切なのは、「この指標が何を意味しているか」を理解したうえで、他の情報と組み合わせて総合的に判断することです。
まずは日々のニュースや証券会社のサービスでPER・PBRを確認する習慣をつけ、少しずつ感覚をつかんでいきましょう。
本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資は必ずご自身の判断と責任のもと、余剰資金の範囲で行ってください。数値・制度は変わることがあるため、最新情報は各公式機関でご確認ください。
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