「株式と債券は何割ずつにすればいい?」「下落が怖いけれど、どこまでなら我慢できる?」投資を始めるとき、多くの人が悩むのが「自分はどれくらいのリスクを取れるのか」という点です。この判断材料になるのが「リスク許容度」です。
この記事では、リスク許容度の意味と、決めるときの2つの視点、そして株式・投資信託の割合を考えるための簡単なステップを、初心者向けに解説します。本記事は2026年9月時点の一般的な情報であり、特定の金融商品を推奨するものではありません。

「友人が高いリターンを狙っているのを見ると、自分も同じ割合にした方がいいのか迷います…」

「最適な割合は人によって違います。まず自分の『許容度』を知ることから始めましょう。」
リスク許容度とは
リスク許容度とは、投資で資産が値下がりしたときに、「経済的にも、気持ちの面でも、どこまで耐えられるか」を示す目安のことです。
ここでいう「リスク」は、危険という意味ではなく、価格が上下にぶれる幅(変動の大きさ)を指します。株式や投資信託の価格は日々変動し、元本を下回る可能性があります。リスク許容度は、そのぶれをどこまで受け入れられるかという考え方です。
リスク許容度を決める2つの視点
視点1:経済的な余裕(能力面)
資産が減っても生活に影響が出にくいかどうかを見る視点です。次のような要素が関係します。
- 年齢・投資できる期間:一般に、投資期間が長いほど、値動きをならしやすいとされています。
- 収入の安定性:収入が安定しているほど、下落時も積立を続けやすくなります。
- 貯蓄・生活防衛資金の有無:生活費の半年〜1年分程度を預金で確保しておくと、急な出費で投資を売らずに済みます。
- 家族構成・借入れ:扶養家族や住宅ローンがあると、家計に余裕を持たせる必要があります。
視点2:気持ちの面(心理面)
数字上は耐えられても、下落を見て眠れなくなるようでは続けられません。
- 資産が10%減ったとき、どう感じるか
- 20%、30%減ったとき、積立を続けられそうか
- 評価額を頻繁に見ると不安になるか
心理面のリスク許容度は、実際に少額で投資してみると分かることが多いと言われています。
割合を決めるための3ステップ
ステップ1:投資に回さないお金を先に確保する
まず、生活費・生活防衛資金・数年内に使う予定のお金(教育費や住宅の頭金など)は、投資に回さず預金で確保します。投資に使うのは「当面使う予定のない余剰資金」の範囲にとどめましょう。
ステップ2:「許容できる下落幅」を仮に決める
例えば、「100万円を投資して、一時的に80万円(20%減)になっても積立を続けられるか」を想像します。これはあくまで例であり、過去の下落幅は将来の下落幅を保証するものではありません。
ステップ3:値動きの異なる資産を組み合わせる
一般に、株式は値動きが大きく、債券や現金は比較的小さいとされています。許容できる下落幅が小さい人は値動きの小さい資産の割合を増やし、大きい人は株式の割合を増やす、という考え方があります。
- 例(イメージ):下落が怖い → 株式中心のファンドの割合を控えめにし、債券や現金を組み合わせる
- 例(イメージ):長期で続けられる → 株式中心の割合を高める選択肢もある
ここで挙げた割合はあくまで考え方の例であり、特定の配分を推奨するものではありません。株式と債券を自動で組み合わせるバランス型ファンドを使う方法もあります。
注意点・NG行動
- 他人の割合をそのまま真似する:年齢も収入も家計も違うため、同じ配分が合うとは限りません。
- 相場が上がっているときだけで判断する:上昇局面では誰でも強気になりがちです。下落局面も想像して決めましょう。
- 生活資金や借入れで投資額を増やす:余剰資金の範囲を超えると、下落時に売らざるを得なくなる恐れがあります。
- 決めたら一度も見直さない:結婚・出産・転職・退職など、状況が変わったら、割合を見直しましょう。
定期的に見直すタイミング
- 収入や家族構成が変わったとき
- 投資の目的・期間(老後・教育資金など)が変わったとき
- 資産の割合が大きくズレたとき(リバランスの検討)
NISA口座でも、株式・投資信託は価格変動があり、元本割れの可能性があります。制度や商品の詳細は、金融庁のNISA特設ウェブサイトや、各金融機関の公式情報で最新の内容をご確認ください。
📰 出典:金融庁「NISA特設ウェブサイト」
まとめ
- リスク許容度は「経済的な余裕」と「気持ちの面」の2つの視点で考える
- 生活費・生活防衛資金を確保したうえで、余剰資金の範囲で投資する
- 許容できる下落幅を想像し、値動きの異なる資産の組み合わせを考える
- 状況が変わったら見直し、長期・分散・積立を基本にする
「自分はどこまで耐えられるか」を先に知っておくことが、慌てず続けるための第一歩です。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資は自己責任で、余剰資金の範囲で行ってください。

