
「こどもNISAっていう制度が始まるらしいけど、今のNISAと何が違うの?」

「教育費のために子どもの口座で投資できるなら気になるけど、複雑そうで不安…」
結論から言うと、こどもNISAは「0〜17歳の子ども名義でつみたて投資枠を使い、運用益が非課税になる制度」で、2027年1月からのスタートが見込まれています。ただし、非課税だからといって元本が保証されるわけではなく、投資信託である以上は値下がりのリスクも当然あります。この記事では、2026年7月執筆時点で公表されている情報をもとに、こどもNISAの仕組みと知っておきたい注意点を初心者向けに解説します。
本記事は特定の金融商品の購入を推奨するものではなく、情報提供を目的としています。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身の責任で、余剰資金の範囲で行ってください。制度の詳細は今後の法改正・省令等で変更される可能性があるため、口座開設前に必ず金融庁・利用予定の金融機関の公式情報をご確認ください。
こどもNISAとは?現行NISAとの違いをおさらい
こどもNISA(未成年者向けNISA)は、2025年12月に閣議決定された「令和8年度税制改正の大綱」に盛り込まれた制度で、これまで成人(18歳以上)に限られていたNISAの「つみたて投資枠」を、0〜17歳の未成年者にも解禁するものです。
📰 出典:2025年12月 金融庁「令和8(2026)年度税制改正について -税制改正大綱における金融庁関係の主要項目-」
現時点で伝えられている主なポイントは次のとおりです。
- 開始時期:2027年1月から利用開始の見込み
- 対象年齢:0〜17歳(18歳になると自動的に成人向けの通常のNISA口座へ移行)
- 利用できる枠:つみたて投資枠のみ(成長投資枠は対象外)
- 年間投資枠:60万円
- 非課税保有限度額:600万円
- 口座管理:親権者等が代理で口座を開設し、子ども名義で運用する
あくまで税制改正大綱の段階で公表されている内容であり、実際の運用開始までに詳細が変更される可能性があります。「もう決まったこと」と断定せず、最新情報を確認しながら検討することが大切です。
こどもNISAの資金は引き出せる?払い出しのルール
子どものための制度とはいえ、いつでも自由に引き出せるわけではありません。伝えられている内容では、原則として12歳になるまでは払い出しができず、12歳以降は「子ども自身が払い出しに同意したことを示す書面」とともに、親権者等が金融機関に申出書を提出することで、教育費や子どもの生活費などの用途に払い出せるとされています。
- 使い道が「子どものため」であることが前提とされている
- 12歳未満は原則として払い出し不可
- 12歳以降も、書面提出などの手続きが必要になる見込み
家計が急に苦しくなったからといって、自由に引き出して生活費に充てられる制度ではない点は、始める前に理解しておきたいポイントです。
こどもNISAを始めるとしたら 押さえておきたい3つのステップ
制度開始後に口座開設を検討する場合の大まかな流れとして、以下のようなステップが想定されます(実際の手続きは金融機関ごとに異なるため、開始前に各社の案内を確認してください)。
1. 家計全体の余剰資金を確認する
こどもNISAも投資である以上、値下がりのリスクがあります。まずは生活防衛資金(当面の生活費)を確保したうえで、教育費や将来のための「余剰資金」の範囲で検討することが基本です。無理に家計を切り詰めてまで拠出額を増やすことは避けましょう。
2. 金融機関で親権者代理の口座開設手続きを行う
こどもNISAは子ども名義の口座を親権者等が代理で開設・管理する仕組みが想定されています。取扱いを予定している証券会社・銀行の公式サイトで、必要書類や手続き方法を確認しておくとスムーズです。
3. つみたて投資枠の範囲で、無理のない金額を設定する
年間60万円の枠内であっても、必ず上限まで使う必要はありません。教育費の準備状況や家計の余裕度に応じて、無理のない金額から始めることが大切です。
こどもNISA検討時にやりがちなNG行動
- 生活費を削ってまで年間60万円の枠を埋めようとする:非課税枠を使い切ることよりも、家計に無理がないことを優先してください
- 「非課税=損をしない」と誤解する:非課税は運用益にかかる税金(通常約20%)が免除される制度であり、元本割れそのものを防ぐものではありません
- 教育費全体をこどもNISA一本に頼る:値下がりのタイミングで教育費が必要になるリスクもあるため、預貯金など元本が変動しない資産と組み合わせて備えることが一般的に推奨されています
こどもNISAを検討するうえでのリスクと注意点
こどもNISAで運用する投資信託は、株式や債券などに投資する金融商品であり、値動きによって元本を下回る可能性が常にあります。「子どものため」という目的があっても、この点は通常のNISAと変わりません。
また、現時点の情報は税制改正大綱の段階のものであり、実際の法律・省令が確定するまでに対象年齢や上限額、払い出し要件などが変更される可能性があります。教育資金の計画に組み込む際は、「制度が想定どおりに開始される」という前提だけに頼らず、預貯金など他の備えと併用することを検討してください。
まとめ こどもNISAは「非課税の教育資金づくり」の選択肢のひとつ
こどもNISAは、2027年1月開始の見込みで、0〜17歳の子ども名義でつみたて投資枠(年間60万円・非課税保有限度額600万円)を利用できる制度として注目されています。ただし、非課税はあくまで税制上のメリットであり、元本割れのリスクや払い出し条件など、理解しておくべき注意点も少なくありません。
制度の詳細は今後変更される可能性があるため、実際に利用を検討する際は、金融庁や取扱い金融機関の最新の公式情報を必ず確認してください。そのうえで、生活防衛資金を確保し、無理のない範囲の余剰資金で、教育資金づくりの選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

