
「分散投資が大事と聞くけど、商品の数を増やせばそれでいいのかな?」

「実は、似た値動きの商品ばかりだと、分散の効果が小さいことがあります。そこで出てくるのが『相関』という考え方です」
「卵は一つのかごに盛るな」という分散投資の格言があります。ただ、かごを増やしても、どれも同じように動くのであれば、思ったほどリスクが下がらないことがあります。
この記事では、投資でいう「相関」の意味と、分散投資との関係、初心者が知っておきたい3つの注意点を整理します。特定の商品をすすめる内容ではありません。
相関とは?
相関とは、2つの資産の値動きが、どれくらい同じ方向に動きやすいかを表す考え方です。一般に、数値で表すときは−1から+1の範囲で示されます。
- +1に近い:同じ方向に動きやすい
- 0に近い:ほとんど関係なく動く
- −1に近い:反対方向に動きやすい
あくまで過去のデータから計算した傾向であり、将来も同じ関係が続くとは限りません。
仮の数字で考えてみよう
次のような仮の例(実在の商品ではありません)で考えます。
- 商品X・商品Yが「ほぼ同じ動き」をする場合:Xが10%下がる局面ではYも10%近く下がりやすく、2つ持っていても下落の影響をあまり和らげられません
- 商品X・商品Zの動きが「あまり連動しない」場合:Xが下がる局面でもZは別の動きをすることがあり、全体の振れ幅が小さくなる可能性があります
このように、数の多さよりも「動き方の違い」が分散の効果に関わります。
初心者が知っておきたい3つの注意点
注意点1:商品の数が多い=分散できている、とは限らない
名前や国が違っても、中身が似ていれば同じように動くことがあります。たとえば、複数の投資信託を持っていても、投資先の多くが重なっていることがあります。目論見書や運用報告書で投資対象を確認しましょう。
注意点2:相関は変わりうる
普段は連動しにくい資産でも、相場が大きく荒れる局面では、そろって下落することがあります。「この組み合わせなら安全」と決めつけないことが大切です。
注意点3:分散しても元本割れしないわけではない
分散投資は、値動きのブレを和らげる可能性がある考え方ですが、損失を防ぐ仕組みではありません。株式、債券、現金など、資産の役割を整理したうえで、生活防衛資金を確保し、無理のない範囲で行いましょう。
相関を意識する3ステップ
- 持っている商品の投資対象(国・業種・資産の種類)を書き出す
- 似た内容が重なっていないか確認する
- 年に1回など、事前に決めた頻度で見直す
NG行動
- 相関の数字だけを見て、売買のタイミングを決める
- 過去に連動しなかったからと、今後も連動しないと断定する
- 分散のために、中身を理解していない商品を増やす
まとめ
分散投資では、商品の数よりも「値動きの連動のしかた」が大切です。相関は過去の傾向であり、変わることもあります。投資にはどんな組み合わせでも価格変動のリスクがあり、元本割れの可能性があります。
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。制度や商品の最新情報は金融庁などの公式情報で確認し、投資は自己責任で、余剰資金の範囲で行いましょう。
📰 出典:金融庁 NISA特設サイト
