
「SNSで知り合った人に、『一緒に暗号資産で増やそう』って誘われたんだけど…」

「優しい人だし、本当だったら嬉しいけど、ちょっと不安だな…」
SNSやマッチングアプリで知り合った相手から、投資や暗号資産(仮想通貨)の話を持ちかけられる——。このような手口の詐欺は、「SNS型投資詐欺」や「ロマンス詐欺」と呼ばれ、警察や金融庁などが繰り返し注意を呼びかけています。
この記事では、手口の典型的な流れ、疑うべき3つのサイン、被害に遭わないための行動、そして不安になったときの相談先を、初心者向けに整理します。
なお、本記事は注意喚起を目的とした情報提供であり、特定の暗号資産や金融商品の売買を推奨するものではありません。暗号資産は値動きが非常に大きく、株式以上にハイリスクです。余剰資金の範囲で、ご自身の責任で判断してください。
SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺とは?
手口の基本
どちらも、SNSやメッセージアプリを通じて相手との信頼関係をつくり、お金をだまし取る手口です。
- SNS型投資詐欺:著名人や投資の「先生」を名乗る人物が、SNS広告やグループチャットで接触してきます。「必ず儲かる投資法を教える」などと言って、偽の投資サイトやアプリへ誘導します。
- ロマンス詐欺:恋愛感情や親近感を利用します。親しくなったあとに、「いい投資の話がある」「暗号資産で一緒に資産をつくろう」などと持ちかけ、お金を送らせます。
最近は、「暗号資産で運用する」という形が使われることもあります。暗号資産は送金が速く、いったん送ると取り戻すのが難しいため、詐欺に使われやすいのです。
よくある流れ(一例)
- SNSの広告、グループへの招待、マッチングアプリ、突然のメッセージなどで接触してくる
- 毎日のようにやり取りをして、信頼や好意を得る
- 「いい投資がある」と、特定のサイトやアプリを紹介される
- 最初は少額を入金すると、画面上では利益が出ているように見え、少額の出金もできてしまうことがある
- 安心したところで、「もっと入金すれば大きく増える」と追加の送金を求められる
- 出金しようとすると、「手数料」「税金」「保証金」などの名目で、さらに送金を求められる
- 結局、出金できないまま連絡が途絶える
画面上の利益や残高の数字は、詐欺側が好きなように表示できるため、まったく当てになりません。
疑うべき3つのサイン
サイン1:「必ず儲かる」「元本保証」と言われる
本物の投資に、「必ず儲かる」ものはありません。金融商品取引業者や暗号資産交換業者は、こうした断定的な表現を使って勧誘することが禁止されています。「絶対」「確実」「損はしない」といった言葉が出た時点で、立ち止まりましょう。
サイン2:会ったことがない相手から、お金の話や送金を求められる
SNSで知り合っただけの相手や、一度も直接会ったことがない人から、投資の話やお金の話が出たら要注意です。「あなたにだけ教える」「今だけ」と特別感や急ぎ感を出してくる点も、典型的な特徴です。
サイン3:知らない業者・個人のアドレスへ送金させる
次のような指示は、とくに危険です。
- 海外の業者や、聞いたことがない投資サイト・アプリで運用するよう言われる
- 個人名義の口座や、暗号資産のアドレスへ送金するよう指示される
- 公式ストアにないアプリを、専用のリンクからインストールさせられる
- 出金のための「手数料」「税金」「保証金」を先払いするよう求められる
国内で暗号資産の交換業を行うには、金融庁・財務局への登録が必要です。利用するときは、必ず「金融庁に登録された暗号資産交換業者」であるかを、金融庁の公式サイトで確認してください。登録のない業者や海外の業者に誘導されたら、取引をしないことが大切です。
被害に遭わないための行動

「じゃあ、どうやって見分けたらいいの?」

「相手を疑うのは気が引けるけど、お金のことだから慎重に、だね」
- お金の話が出たら、一度会話を止める:その場で決めず、「家族に相談してから」と伝えて時間を置きましょう。
- 一人で判断しない:家族や友人など、信頼できる人に必ず話します。「秘密にして」と言われたら、詐欺を疑うサインです。
- 登録業者かを自分で確認する:相手が送ってきたリンクではなく、金融庁の公式サイトから検索して確認します。
- 送金してしまったら取り戻しにくいと知っておく:暗号資産の送金は、原則として取り消せません。送る前が勝負です。
- 画面上の利益を信じない:偽サイトでは、利益や残高の表示は自由に作れます。
万が一、だまされたかもと思ったら
- すぐに送金や入金をやめる:「取り戻すために追加で払う」は、典型的な二次被害のパターンです。
- 警察に相談する:最寄りの警察署、または警察相談専用電話「#9110」へ。
- 消費生活センターに相談する:消費者ホットライン「188」で、最寄りの窓口につながります。
- やり取りの記録を残す:メッセージ、サイトのURL、送金の記録、相手のアカウント情報などは、削除せず保存しておきます。
- 「被害回復します」という連絡にも注意:被害者を狙って、「お金を取り戻す」と持ちかける二次詐欺もあります。
暗号資産に関わる基本のリスクと税金
詐欺とは別に、暗号資産そのものにも注意点があります。
- 価格が短期間に大きく動き、元本を大きく割り込むことがあります。
- ハッキングや送金ミスで、資産を失うリスクがあります。
- 暗号資産で得た利益は、原則として「雑所得」となり、一定の条件では確定申告が必要です。税金の具体的な扱いは、最新の公式情報(国税庁)で確認するか、税務署や税理士へご相談ください(本記事は2026年10月時点の一般的な内容です)。
まとめ
- SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺は、信頼や好意を利用して、暗号資産などへの送金を求める手口です。
- 「必ず儲かる」と言われる、会ったことのない相手にお金の話をされる、知らない業者や個人へ送金させられる——この3つは疑うサインです。
- 暗号資産を扱うなら、金融庁に登録された業者を、自分で確認してから利用しましょう。
- 不安に思ったら、一人で抱えず、警察(#9110)や消費者ホットライン(188)に相談してください。
本記事は注意喚起を目的とした情報提供であり、特定の暗号資産の売買を推奨するものではありません。暗号資産はハイリスクです。余剰資金の範囲で、ご自身の責任で判断してください。

