
「子どものためにジュニアNISAで積み立てていたけど、制度がなくなったって聞いて…このお金、結局どうなるの?」

「18歳になるまで引き出せないんじゃなかったっけ? もう払い出しできるって噂も聞くけど本当?」
結論から言うと、ジュニアNISAは2023年で新規の買付が終了した制度ですが、それまでに積み立てた資産は消えてなくなるわけではありません。2024年以降は「いつでも非課税で全額払い出せる」というルールに変わっており、そのまま子どもが18歳になるまで非課税で保有を続けることも、必要になったタイミングで払い出すことも選べます。この記事では、ジュニアNISA終了後の資産の扱いと、保護者が知っておきたい考え方を初心者向けに整理します。
※ 本記事は2026年7月執筆時点の制度に基づく一般的な解説です。制度の詳細・手続き方法は金融機関によって異なる場合があり、また今後変更される可能性もあるため、最新情報は必ず金融庁や口座を開設している金融機関の公式情報でご確認ください。
そもそもジュニアNISAはなぜ終了したのか
制度の新規買付は2023年で終了
ジュニアNISAは、2016年に未成年者(0〜17歳)を対象に始まった非課税投資制度です。しかし、つみたてNISA・一般NISAと同じく、2023年末をもって新規の買付は終了しました。2024年からは新しいNISA制度(新NISA)がスタートしていますが、新NISAは18歳以上が対象であり、ジュニアNISAの後継として未成年者向けの制度が新設されたわけではありません。
📰 出典:金融庁「ジュニアNISA」
「終了」しても、それまで積み立てた資産はなくならない
ここで誤解しやすいのが、「制度が終了した=資産が没収される、あるいは強制的に現金化される」というイメージです。実際にはそうではなく、2023年までにジュニアNISA口座で購入した株式・投資信託などは、非課税の恩恵を受けたまま保有を続けられます。「新規に買えなくなった」だけであり、「すでに持っている資産の扱い」は別の話として整理しておく必要があります。
ジュニアNISA廃止後の資産、具体的にどうなる?
非課税期間(5年)が終わると「継続管理勘定」に自動で移る
ジュニアNISAの非課税期間は本来5年間です。この期間が終了しても、資産は自動的に「継続管理勘定」という受け皿に移り、子どもが18歳になる年の前年末まで、引き続き非課税で保有できます。特別な手続きをしなくても、金融機関側で移管が行われるのが基本です。
📰 出典:金融庁「ジュニアNISA」
2024年以降は「18歳未満でも」非課税で払い出せる
もともとジュニアNISAには、「18歳になるまでは原則払い出せない(途中で引き出すとさかのぼって課税される)」という制限がありました。しかし2024年以降は、この払い出し制限が撤廃されています。年齢や理由を問わず、非課税のまま口座内の資産を払い出せるようになりました。
ただし、注意したいのは「一部だけ」を選んで払い出すことはできない点です。払い出す場合は口座内の商品・資金をすべて引き出したうえで、ジュニアNISA口座そのものを廃止する扱いになります。一部の資金だけ使いたいから一部だけ売却する、といった柔軟な使い方はできない仕組みになっている点は覚えておきましょう。
18歳になったときは課税口座へ自動的に払い出される
継続管理勘定で保有を続けた場合、子どもが18歳になる年になると、資産は自動的に課税口座(特定口座または一般口座)へ払い出されます。それ以降に生じる値上がり益や配当・分配金には、通常どおり課税される点が新NISAとは異なる部分です。
保護者が考えておきたい3つの選択肢
1. そのまま置いておき、18歳まで非課税保有を続ける
すぐに使う予定がないお金であれば、無理に売却せず、継続管理勘定でそのまま非課税保有を続けるという考え方があります。長期・分散・積立という資産形成の基本的な考え方に沿うのであれば、目先の値動きだけで動く必要はありません。
2. 教育資金など使う時期が決まっているなら、計画的に払い出す
進学費用など「いつ・いくら必要か」がある程度見えている場合は、必要な時期から逆算して、値動きの影響を抑えながら計画的に払い出すことを検討する余地があります。相場が大きく下がっているタイミングでまとめて売却すると、想定より受け取れる金額が減ってしまう可能性がある点には注意が必要です。
3. 払い出したあと、子ども名義・保護者名義でどう管理するか決めておく
払い出した資金を子ども名義の預金口座に置くのか、進学費用として別管理にするのか、あらかじめ家族内で方針を決めておくと、後で「誰のためのお金か」があいまいにならずに済みます。金額が大きい場合は贈与税の取り扱いが関係することもあるため、必要に応じて税務署や税理士に確認することをおすすめします。
払い出し・保有継続を検討する際の注意点
- 値動きのある資産である以上、元本割れの可能性は常にある: 継続管理勘定で保有している間も、投資信託・株式の値段は変動します。非課税だからといって、価格変動リスクそのものがなくなるわけではありません
- 一部だけの払い出しはできない: 払い出す場合は口座内の資産をすべて引き出す必要があり、口座も廃止される点を踏まえて判断する必要があります
- 18歳到達後は課税口座に移る: 18歳になった年以降に生じる利益には課税されるため、いつまでも非課税というわけではありません
- 金融機関ごとに手続き・画面表示が異なる場合がある: 継続管理勘定への移管状況や払い出し手続きの詳細は、口座を開設している証券会社・銀行によって異なることがあるため、公式情報や窓口で確認しましょう
- 「非課税だから今のうちに全部売ろう」という短絡的な判断は避ける: 制度変更のニュースだけを見て焦って売買すると、本来の資産形成の目的から外れてしまう可能性があります
まとめ 制度終了と資産の扱いは分けて考える
ジュニアNISAは2023年で新規買付が終了しましたが、それまでに積み立てた資産は消えることなく、継続管理勘定を通じて子どもが18歳になるまで非課税で保有を続けられます。さらに2024年以降は払い出し制限も撤廃され、必要なタイミングで非課税のまま資金を引き出せるようになりました。
大切なのは、「制度が終了した」というニュースの見出しに慌てるのではなく、「そのまま保有を続けるのか」「教育資金として計画的に払い出すのか」を、ご家庭の状況に合わせて落ち着いて考えることです。本記事は特定の金融商品の売買を推奨するものではなく、情報提供を目的としています。投資信託・株式には価格変動・元本割れのリスクがあり、制度の詳細も変更される可能性があるため、実際の手続きにあたっては金融庁や利用中の金融機関の最新の公式情報を確認し、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

